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「なんで分かってくれないの?」——夫婦のすれ違いが生まれる理由と、そこから抜け出すヒント

「なんで分かってくれないの?」——夫婦のすれ違いが生まれる理由と、そこから抜け出すヒント | cont-e
夫婦・パートナーシップ

「なんで分かってくれないの?」
——夫婦のすれ違いが生まれる本当の理由

二人の間に生まれる小さなズレが、やがて大きな溝になる前に。

公認心理師 桐生大輔 / みんなの心理相談室 cont-e

「話しているのに、なぜか伝わらない」
「また言い合いになってしまった……」

長く一緒にいるほど、こんな感覚が積み重なっていくことがあります。それはあなたの夫婦関係だけの問題ではなく、多くのカップルが静かに抱えているテーマです。

1「解決したい脳」と「わかってほしい心」のすれ違い

夫婦の会話がかみ合わないとき、その背景には「会話のゴールの違い」が潜んでいることがほとんどです。

🔧 解決志向のタイプ

会話を「問題を片づけるためのもの」と捉えます。相手が悩みを話し始めると、すぐに「こうすればいいじゃないか」と答えを出そうとします。

💬 共感志向のタイプ

会話を「気持ちをつなぐためのもの」と捉えます。答えより先に「それは大変だったね」という承認の言葉を求めます。

これは性別の問題というより、それぞれが育ってきた環境や関係の中で身につけたコミュニケーションスタイルの違いです。どちらが正しいわけでも、どちらが悪いわけでもありません。

よくある場面
疲れて帰宅したパートナーが「今日も職場でうまくいかなくて……」とつぶやいたとき、「転職を考えてみたら?」と即座に返してしまう——。

言った側は「真剣に考えた」つもりでも、聞いた側は「私の辛さを受け取ってもらえなかった」と感じます。これが「なんで分かってくれないの」という感覚の正体です。

2「正しいこと」が関係を傷つける瞬間

論理的な答えはビジネスの場では力を発揮しますが、親密な関係の中では「相手を追い詰める言葉」になってしまうことがあります。

場面:家事が追いつかないという相談
伝わりにくい 「タスク管理アプリを使ってみたら?」「食洗機を買えば解決するよ」
求められている言葉 「毎日本当に頑張ってくれているね。ありがとう。何か一緒にできることある?」

論理で返すとき、相手が傷つくのは「答えが間違っているから」ではありません。「自分の頑張りや辛さを、まるごと見てもらえなかった」と感じるからです。その積み重ねが「この人とは価値観が合わない」という感覚を生んでいきます。

3すれ違いを「翻訳」するための小さな一歩

二人の間にあるズレは、実は小さな習慣を変えるだけで和らぐことがあります。

解決志向のパートナーへ
アドバイスをしたくなっても、最初の5分間は「うん、うん」と頷くだけにしてみましょう。感情に寄り添うことは、論理的に考えても「相手が落ち着いて話せるようにする、最短の方法」です。
共感志向のパートナーへ
話し始めるとき、「今は解決策はいらなくて、ただ聞いてほしいだけなんだけど」と一言添えてみましょう。相手は「解決しなきゃ」というプレッシャーから解放されて、あなたの気持ちを受け取る余裕が生まれます。
・・・

4それでも、一人では難しいとき

こうした「翻訳」は、頭で分かっていてもなかなかできないものです。

なぜなら、すれ違いが続いた関係の中では、すでにお互いの心に小さな傷や疲れが積み重なっているからです。「また同じことを言われる」「どうせ分かってもらえない」——そんな予期不安が、言葉が出る前に会話を閉じさせてしまいます。

カップルセラピーは「関係が壊れてから行くところ」ではありません。
「二人の間のズレに、早めに気づいて対処するための場所」です。

第三者であるカウンセラーが関わることで、二人が同じ言語で話せるようになる「翻訳の練習」ができます。具体的には、こんなことに取り組みます:

カウンセリングで起きること(例)
✦ 「なぜそのとき傷ついたのか」を言語化する練習
✦ 相手の言葉の裏にある気持ちを受け取る練習
✦ お互いのコミュニケーションスタイルの傾向を知ること
✦ 言えなかったことを、安全な場で伝えるための対話

「話し合おうとするたびに言い合いになる」「同じことを何度も繰り返している気がする」「最近、ただ疲れてしまっている」——そんな感覚があるなら、二人で抱え込まなくていいかもしれません。

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まず、お気軽にご相談ください

「うちほど深刻じゃないし……」そう思っているくらいの方にこそ、早めにお話を聞かせていただけると嬉しいです。二人の関係を見つめ直す時間を、一緒に作りましょう。

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