子どもの心を混乱させる「ダブルバインド」って知ってる?
~2歳・3歳・4歳の子育てで気をつけたいこと~
「うちの子、なんだか最近元気がない…」「言うことを聞かないけど、怒っていいのかな?」
幼児期の子育てって、毎日が手探りですよね。でも実は、お母さんが良かれと思ってしている声かけが、知らず知らずのうちに子どもを混乱させているかもしれません。
ダブルバインドって何?
たとえば、大人が子どもに、口では「好きにしていいよ」と言っているのに、顔は困った表情をしている。子どもは「どっちが本当なの?」と迷ってしまいます。
幼児はまだ言葉だけでなく、大人の表情・声の調子・体の動き (非言語コミュニケーション)からも「本当の気持ち」を読み取ろうとします。でも、それがバラバラだと頭の中がぐちゃぐちゃになってしまうんです。
よくある場面をチェック!
🔸 「自分で選んでいいよ」と言ったのに…
お母さん:「どっちの服にする?自分で決めて」
子ども:(ピンクの服を選ぶ)
お母さん:「えー、またピンク?青い服の方がかわいいのに…」
→ 子どもは「自分で決めていいって言ったのに、選んだら怒られた」と感じます。
🔸 言葉と表情がちぐはぐ
お母さん:(イライラした顔で)「いいよ、お友達と遊んでおいで」
子ども:「お母さん怒ってる?遊びに行っちゃダメ?」
→ 言葉では「いいよ」なのに、表情が怒っていると子どもは戸惑います。
🔸 急に態度が変わる
朝:「今日は公園に行こうね!」(嬉しそう)
夕方:「公園?疲れるからイヤ」(面倒くさそう)
→ 子どもは「お母さんの気持ちがわからない」と不安になります。
こんな影響が心配です
- 自分の気持ちがわからなくなる
- いつもお母さんの顔色をうかがう
- 「どうせダメって言われる」とあきらめる
- 不安で夜泣きが増える
- 自分で決めることが怖くなる
今日からできる!安心な声かけのコツ
✅ 1. 表情と言葉を合わせよう
× イライラした顔で「いいよ」
○ 優しい顔で「いいよ、行っておいで」
✅ 2. 選ばせたら最後まで見守る
×「自分で決めて」→ 結果を否定
○「自分で決めて」→「そうしたんだね」と受け止める
✅ 3. お母さんの気持ちも正直に伝える
× 疲れているのに無理して明るく振る舞う
○「お母さん今ちょっと疲れてるから、少し休ませて」
✅ 4. 子どもの気持ちを聞いてあげる
×「ダメ!」とすぐに止める
○「どうしてそうしたかったの?」とまず聞く
実際にやってみよう!
場面1:おやつを選ぶとき
いい例:
「クッキーとおせんべい、どっちがいい?」
→ 子どもが選んだら
「クッキーにしたんだね。わかった!」
場面2:お母さんが疲れているとき
いい例:
「今日はお母さんちょっと疲れちゃった。30分休憩したら一緒に遊ぼうね」
→ 子どもも状況がわかって安心します
場面3:子どもが泣いているとき
いい例:
「どうしたの?何か嫌なことがあった?」
→ まずは気持ちを聞いてから、どうするか一緒に考える
大丈夫!完璧じゃなくていいんです
子育てに「完璧」はありません。お母さんだって人間だから、疲れる日もイライラする日もあります。
大切なのは、「あ、今ちょっと矛盾したこと言っちゃったかも」 と気づいたときに、素直に子どもに伝えることです。
「さっきはごめんね。お母さんもよくわからなくなっちゃった」
そんな風に言えるお母さんを、子どもはもっと信頼するようになります。
まとめ
子どもは、お母さんの 「一貫した愛情」 の中で安心して成長していきます。
言葉と表情を合わせて、子どもの気持ちに寄り添う。それだけで、親子の絆はもっと深まります。
毎日の小さな積み重ねが、子どもの 「自分は愛されている」 という土台を作っていくのです。