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自分を責めてしまう苦しさには、理由があります

「自分が悪い」「自分には価値がない」――そう感じて毎日を辛く過ごしている方は少なくありません。こうした自責感や罪悪感、恥の感情に苦しんでいると、「自分の性格に問題があるのではないか」と思ってしまいがちです。

けれども、心理学の研究が明らかにしているのは、これらの感情は、あなた自身に問題があるからではなく、過去の人間関係の中で形づくられてきたものだということです。

なぜ自分を責めてしまうのか

幼少期に親や身近な大人との関わりの中で、私たちは「自分とは何者か」「他者とはどういう存在か」という基本的な感覚を育てていきます(アタッチメント理論)。

温かく安定した関係の中で育った場合、「自分は愛される価値がある」「人は信頼できる」という感覚が自然と根づきます。

一方で、拒絶されたり、無視されたり、過度に支配されたりする経験が続くと、「自分は愛されるに値しない」「何かがおかしいのは自分のせいだ」という信念が心の奥深くに刻まれてしまいます。

こうして形成された感情のパターンは、大人になってからも続きます。他者からの否定的な言動や冷たい態度を経験すると、それを「自分が悪いからだ」と自動的に受け取ってしまうのです。これは多くの研究で確認されている、関係性の中で学習された反応なのです。

それは、あなたの「性質」ではありません

自責感や恥の感情は、まるで自分の内側から湧き出ているように感じられます。しかし実際には、過去に他者からどう扱われたかが、「自分がどうであるか」という自己像に変換されているだけなのです。

つまり、あなたが感じている苦しさは、あなた自身に欠陥があるからではなく、人間関係の中で積み重なった経験が影響しているということです。

心理療法という、回復への道

こうした苦しさは、一人で抱え続ける必要はありません。心理療法を通じて、安全な関係の中で自分自身を見つめ直すことで、この自己批判の連鎖をゆるめていくことができます。

心理療法では以下のようなことが可能になります:

  • 「自分が悪いわけではない」という実感を、安心できる関係の中で少しずつ取り戻していく
  • 自分を責める代わりに、苦しんでいる自分を理解し、支える態度を育てていく
  • 過去の経験が今の感情にどう影響しているかを整理し、新しい自己理解を築いていく

あなたが感じている自責感や罪悪感は、決してあなた自身の「欠陥」ではありません。それは関係の中で学習され、内在化されてきた反応です。だからこそ、新しい関係体験の中で、それを変えていくことができるのです。

一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることも選択肢の一つです。あなたには、苦しさから回復する力があります。


この文章は、自責感に苦しむ方に寄り添いながら、その感情が生まれた背景を説明し、心理療法という具体的な改善方法を提示する構成になっています。

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