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保護者の心配。「子どもを叱るとトラウマになっちゃうの?」

「叱ること=トラウマ」ではありません

子どもを叱ると、「こんなことで傷ついてしまうのでは?」「トラウマにならないか不安…」と悩む保護者の方は少なくありません。けれど、叱ること自体がトラウマになるわけではありません。

🔍 トラウマとは?

トラウマ(心理的外傷)は、「心が安全だと感じられない状況」が強く・長く・繰り返されることで心の中に残る深い傷です。たとえば、暴力的な叱責、無視、言葉による威圧、愛情の剥奪などが日常的に続くと、子どもは「自分は大切にされていない」と感じ、心に深い影響を残します。

一方で、感情をもって叱ること自体は自然な親の行動であり、子どもの成長に必要な境界やルールを教える大切な機会でもあります。


🌱 トラウマにならない叱り方のポイント

子どもを否定せず、行動にフォーカスする

×「なんであなたはいつもダメなの!」
〇「約束の時間を守らなかったことは困るよ」

叱るときは、人格ではなく行動に焦点を当てましょう。

感情をコントロールして伝える

怒りにまかせて言葉をぶつけてしまうと、子どもは「親が怖い」「自分はダメな子」と感じてしまいます。深呼吸して、落ち着いてから話すことが大切です。

「叱った後」のフォローがカギ

叱ったあとに、「あなたのことは大好きだよ」「ルールを守ってほしいから叱ったんだよ」と愛情と理由を伝えることが、子どもの心を守ります。


💬 こんな声かけが子どもを守ります

  • 「あなたを傷つけたいんじゃないよ」
  • 「これはしてほしくなかった、でもあなたのことは大事だよ」
  • 「どうしてこうしたのか、一緒に考えよう」

叱ることは、子どもとの信頼関係を壊す行為ではありません。安心感と愛情の中で、ルールや社会性を伝えることは、むしろ健全な心の成長につながります。

大切なのは、「叱る」こと以上に、「どう叱るか」「叱ったあとどう寄り添うか」です。

🌟 具体的な場面別:トラウマにならない叱り方+フォローの言葉

▶ 1. 約束を守らなかったとき(例:ゲーム時間を過ぎてもやめない)

NG例:「だから言ったでしょ!また破ったの!?もうダメ!禁止!」

OK例:
   「ゲームの時間は30分って約束したよね。それを守ることはすごく大事なんだよ」
    (トーンを落ち着けて、ルールの大切さを強調)

フォローの言葉:
「あなたのことが大事だから、ルールを決めているんだよ。守る練習を一緒にしていこうね」         →年齢に応じて、ルールを設定する目的、そのメリットを説明していきたいですね。


▶ 2. 乱暴なことをしたとき(例:お友だちを叩いた)

NG例:「なんて子なの!そんなことするなんて最低!」

OK例:
   「叩かれたらお友だちはすごく痛いし、悲しい気持ちになるよ。」

フォローの言葉:
   「どうして叩いちゃったのか、話してくれる?あなたの気持ちを聞かせて。」「そうだね、よくないことだってことがわかったね。じゃ、次からはどうする?」



💭 保護者自身の感情を整えるヒント

叱る前に大人が落ち着いていることが、最も子どもの安心感を守ります。

🔸1. 自分の感情に名前をつけてみる

「私は今、●●(例:イライラ・心配・疲れてる)って感じてる」と自分の状態を言葉にするだけで、気持ちが少し整理されます。

🔸2. すぐに叱らず、「一呼吸おく」選択を持つ

「今は冷静に伝えられない」と感じたら、一度その場を離れても大丈夫です。叱るタイミングは、“子どもが受け取れる状態”かどうかが大事です。

🔸3. 感情を言葉で伝える練習

「今、すごく怒ってる。でも、それはあなたが大事だからだよ」など、感情と行動を切り分けて伝えることで、子どもも自分の感情を学んでいきます。

子育ての心配、悩み事について、お気軽にご相談ください。

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