コミュニケーションに苦手さを感じていませんか?
―「ワーキングメモリ」と「実行機能」が影響しているかもしれません―
「話の途中で何を言おうとしていたか忘れてしまう」「相手の説明を聞いているうちに、最初の部分が頭から抜けてしまう」「話がうまくまとまらなくて、いつも長くなってしまう」――そんな経験はありませんか?
こうした困りごとの背景には、ワーキングメモリ(作業記憶)や実行機能と呼ばれる、脳の認知機能が関係していることがあります。「記憶力が悪い」「コミュニケーションが苦手な性格」と自分を責めてしまいがちですが、それだけではないかもしれません。
ワーキングメモリとは?
ワーキングメモリとは、「聞いた情報を頭の中に一時的に保持しながら処理する機能」のことです。会話をするとき、私たちは無意識のうちに、
- 相手の話を聞く
- 意味を理解する
- 返答を考える
この三つを同時に行っています。ワーキングメモリがうまく働きにくいと、次のような場面で困りを感じやすくなります。
こんな経験はありませんか?
- 長い説明を聞いているうちに、最初の内容を忘れてしまう
- 「○○してから△△して」と言われると混乱してしまう
- 話の途中で「あれ、何の話でしたっけ?」となってしまう
- 聞くことに集中すると、返答が浮かんでこない
職場や学校では、「指示の理解が遅い」「授業についていけない」という形で現れることもあります。
実行機能とは?
実行機能とは、話の順序を整えたり、不要な情報を抑えて重要なことを選んだり、状況に応じて柔軟に対応したりする機能です。この機能がうまく働きにくいと、次のような困りが生じやすくなります。
こんなことが起きやすくなります
- 話したいことが整理できず、話が長くなってしまう(「昨日スーパーに行って、その前に友達と…あ、違う…」といった感じ)
- 同じ話題に固執してしまい、話題を切り替えるのが難しい
- 思いついたことをすぐ口にしてしまい、相手の話を遮ってしまう
- 相手がどこまで理解しているかを考えながら話すのが難しい
周囲からは「空気が読めない」「話がわかりにくい」と思われてしまうこともあり、それがまた自信のなさや対人不安につながるという悪循環も起きやすいです。
「やる気がない」「話が下手」は誤解かもしれません
これらの困りは、発達特性・注意の問題・ストレス・トラウマ・加齢など、さまざまな要因によって現れることが知られています。「努力が足りない」「性格の問題」ではなく、脳の情報処理の仕方が影響していることも少なくありません。
会議についていけない、報告がうまくまとまらない、説明が苦手――そうした場面での困りも、こうした認知機能と関係していることがあります。
カウンセリングでできること
カウンセリングでは、こうした困りの背景を一緒に整理し、日常のコミュニケーションを少しずつ楽にしていくためのサポートをしています。「なぜいつもうまくいかないんだろう」という疑問や、長年感じてきた生きづらさについて、まずはお気軽にお話しください。
あなたの困りごとに、丁寧に向き合います。