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お子さんの自尊心を育てるために

〜保護者の皆さまに知っていただきたいこと〜

子どもの心は、家庭の空気を敏感に感じています

お子さんが「自分は大切な存在だ」「自分には価値がある」という健やかな自尊心を育むには、日々の家庭の雰囲気がとても大きな影響を与えます。

子どもは、親の言葉だけでなく、表情や声のトーン、家の中の空気の変化を、大人が思う以上に敏感に感じ取っています。特に、お父さんとお母さんの関係が穏やかで安定していると、子どもの心には「ここは安心していい場所なんだ」という土台ができていきます。


なぜ子どもは「自分のせい」と思ってしまうの?

夫婦の間に争いや緊張が続くと、子どもは「いつ怒られるだろう」「お父さんとお母さんは仲が悪いのかな」と不安を抱きます。そしてその不安を、「自分のせいかもしれない」と感じてしまいやすいのです。

実は、これには子どもの心の発達における自然な仕組みが関係しています。

🧠 子どもの心の仕組み

①すべてを自分と結びつけて考える時期
幼い子どもは、まだ「自分」と「周りの世界」の境界線がはっきりしていません。そのため、周りで起こることを「自分が原因だ」と考えやすい特徴があります。

②親との関係は「生きるための安全基地」
子どもにとって、親は命を支える存在です。だから、たとえ親の間に問題があっても、「親が悪い」とは思えません。その代わりに「自分が悪い子なんだ」と自分を責めることで、大切な親との関係を守ろうとするのです。

③「自分が変われば大丈夫」という思い込み
子どもは、どうにもできない大人の問題に対する無力感から逃れるために、「自分が頑張ればまた笑顔が戻る」「いい子にしていれば喧嘩はなくなる」と考えることがあります。これは心を守るための自然な反応です。

このように、子どもが両親の問題を自分のせいだと感じるのは、未熟さではなく、生き延びるために備わった心の働きなのです。


そうならないために、保護者ができること

✅ 「あなたのせいじゃないよ」を伝える

もし夫婦の間でぶつかることがあったときには、お子さんに向けて、こう伝えてあげてください。

  • 「これはあなたのせいじゃないよ」
  • 「お父さんとお母さんのことは、大人の問題なんだ」
  • 「あなたは大切な存在で、何も悪くないよ」

言葉にして伝えることで、子どもの誤解をやさしく解きほぐすことができます。

✅ 「仲直りできる姿」を見せる

夫婦関係を完璧にする必要はありません。時にはぶつかることがあっても大丈夫です。むしろ、「話し合えば分かり合える」「仲直りできる」という姿を子どもに見せることが、良い学びになります。

✅ 思いやりと協力の姿を日常に

夫婦が互いを思いやり、言葉や態度で協力し合っている姿を見ると、子どもは安心します。その安心の中で、「自分は愛されている」「この世界は安全だ」と感じ、安定した自尊心が育っていくのです。


家庭に「安心していられる空気」があること

それが、お子さんが自分を信じて、健やかに成長していくための大切な支えになります。

保護者の皆さまの言動や関わり方、そして夫婦の関係性は、お子さんの心の土台をつくる大きな力を持っています。完璧を目指す必要はありません。日々の小さな思いやりと、安心できる雰囲気づくりが、お子さんの未来を支える力になるのです。

子育ての困り事、一緒に考えていきましょう。お気軽にご相談ください。

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