子どもの「カモフラージュ現象」について知っておいてほしいこと
自閉スペクトラム症(ASD)やその傾向がある子どもたちは、周りに「普通に見られたい」「みんなに合わせたい」という思いから、本当の自分を隠してがんばってしまうことがあります。このようなふるまいを「カモフラージュ現象」と呼びます。
たとえば、周りの子を一生懸命まねして自然にふるまおうとしたり、本当は疲れているのに笑顔を作ったり、自分の得意なことや困りごとを言い出せず、ひとりで抱え込んでしまうこともあります。
一見、問題がないように見えるかもしれませんが、内側ではとても強いストレスを感じていることが多く、長い目で見ると心の疲れや自己否定感につながる危険もあります。
大切なのは、
- 「できているかどうか」ではなく、「どれだけがんばっているか」に目を向けること
- 「本当の自分を出しても大丈夫だよ」と伝え続けること
- 安心できる場所で、がんばりすぎた自分を休ませてあげること
です。
子どもたちは、本当は「ありのままを受け止めてほしい」と願っています。
表面的な様子だけで判断せず、心の奥にあるがんばりや繊細さに、どうぞそっと気づいてあげてください。
日々の対応にお困りのときには、どうぞご相談ください。