手先が不器用…目と手の協応動作について
ピッチャーの投げたボールをよーく見て打つ、取る。
黒板の字を、ノートに写す(映像を移す)。
卵を割って、お皿のど真ん中に落とす。
自動販売機のスプライトではなく、コーラのボタンを押す。
目と手の協応動作という、見た情報をもとに手を動かす認知機能、生活に必須な機能です。
こうした機能につまずきがあると、生活に不便が生じます。
人間は生後3ヶ月頃から、手に物が触れるとそれを見ようとします👀。こうして自分の置かれている空間の探索が始まるわけです。
これが、手と目の協応動作。
触覚から視覚に連動するわけですね。空間を認識するスタートです。
その後、首が座り、お座りができるようになって、今度は目で見た物を手で掴むことができるようになる。これが目と手の協応動作。
赤ちゃんの脳機能はこうしてすごい発達をするわけです!
その成長を支える物が「ボール」。
赤ちゃんがボールを見つけました。ボールに狙いを定めて、ワクワクしながら手を伸ばしボールを掴む!
掴んだ瞬間にびっくりして全身に力が入ってしまい、思わずボールを投げてしまう。
ボールが自分からどんどん離れていく!
なんじゃこりゃー、と、また別のボールを見、つけて手を伸ばす。
もうボールのトリコ。無限の発達ループに突入するわけです。
そう考えると、ボールというやつは、人間の可能性を引き出すとんでもないアイテムなのです。
イチローも、原監督も、ブライアントも、カズも、桜木花道も、このボールに魅了されて才能を開花させたわけです。多くの人達の協力を得ながら。
そして、多くの人たちが、バスケ、サッカー、テニスなど、ボール遊びに魅了されているわけです。まさに、ボールは友達!
ビジョントレーニングでも、ボールは名コーチ。トレーニングにも多く取り入れています。
ボールをキャッチするには両方の目で見て、立体的に見る力が必要です。
ボールの軌道を予測しなくてはなりません。
体を、手をどう使うか分析してカラダに指令を出さなくてはいけません。
いくつかの認知機能を同時に働かせて、連動させることが求められるわけです。
たかがボール遊び、されどボール遊びです。
こうした発達障害や発達に偏りによって認知機能の遂行や連動の苦手さがあると、ボールを取るだけでなく、見て絵を描く。黒板の字をノートに移す。キーボードを素早く打つ。と言った困難さが生じます。
テストで、頭では分かっていても、書き作業が進まず時間オーバーの繰り返し。これでは学習意欲も下がってしまいます。
こうした苦手さを、ビジョントレーニングで、楽しみながらボールを使って改善を図ります。
苦手を得意でカバーするもいいのだけれど、私はあえて、子どもの可能性を信じて苦手に焦点を当てて、真剣に取り組みたい。
目と手の協応動作を高め、生活を便利にしてあげたい。