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発達支援、その目的の設定。

何事にも、目標や目的を設定することが大切です。

発達支援において、目的を立てることはとても大切です。

夏休み前の三者面談で、お子さんの課題が伝えられて親御さんも心配になったり、何かしなくては!と焦るといった経験はありませんか。

世の中、発達障害という言葉が簡単に使われるようになり、それでいて概念も曖昧なので、「授業中、落ち着きがないんです。ADHDかもしれません。病院に行けれてみては?」「勉強をもう少し頑張ろう…お子さんは学習障害があるかもしれません」といった言葉を耳にして、途方に暮れてしまう保護者様もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、こうした言葉は、問題の指摘であって、発達支援や教育支援の目標や目的ではありません。

聞く側としては、「1学期は、当てられていないのに発表してしまう、そうした衝動的な行動が見られ、時に周囲からひんしゅくを買うこともありました。2学期から発表カードを用意して”カードの枚数分しか発表できない”というルールを提示します。そうした支援を通じて、発表時のルールを理解し、自分の行動をコントロールできるようになる。対人関係においても他者の立場から物事を捉えられる力をつけていく、それらを目標にしましょう」といった、具体的な目標が提示される方が、腑に落ちるのではないでしょうか。

では、どうしてそうした目標が立てられないのでしょうか?

一つの理由としては、発達障害や発達の偏りによる生活や学習の困難が生じている場合は、個々人の発達や認知の特性はそれぞれの個性がありますので、問題の要因を分析して理解していくためには認知・発達心理や精神医学といった専門的な知識と経験を必要となります。また、育ちや環境などが要因であったり、そうした問題が重なり合っていたりすると、問題の理解と支援目標の設定はより複雑になります。その見えにくさも支援の組み立てを難しくします。

一方で、そうした目標設定や目的が立たないまま、容易に「病院を受診しましょう」「お薬を飲んでみては」「知能検査をして得意・不得意を知りましょう」と、なってしまう現実もあるわけです。これでは、保護者も混乱させられ、いったいどうしたらいいのかわからない。うちの子に何が起こっているのか、育て方が悪かったのか…と、不安は募ってしまいます。

日々の集団生活での問題について説明を受けるものの、家庭での様子とは違っていて理解することの困難も生じます。

そうなんです。発達支援は難しいのです。

だから、いろんな専門的な役割の人たちと、子どもの行動を観察し、いろんな情報を共有していくことが求められます。そうした情報から、いろんな立場からその子の問題を見立てていく。その見立てをもとに、近い将来、そして、少し先の将来に、その子がどうなっていることが望ましいのか、そうなるためにはどんな発達支援が必要なのか支援目標を立てていきます。すると、目標に向かって何をしていかなければいけないのか、それを誰がするのか役割分担も見えてきます。まさに、「One Team」です。そして、その結果、改善や成長が見られたのか、といった風に継続的に支援を続けていくことが必要になります。そんなチームを作りたいのです。

子どもの発達を支援するということは、子どもの未来を創るということ。まずは、お子さんについてのお悩みについて、お話しを聞かせてください。

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